浮薄

春の雪―豊饒の海・第一巻 (新潮文庫)
春の雪
著 三島由紀夫
1965年発行





飯沼はその言葉の浮薄、その責任感の欠如、その潤んだ目にうかぶ恍惚を





浮薄】ふはく
あさはかで軽々しいこと、さま。軽薄。「軽佻(けいちょう)―」
  「この―な若者の矜りをずたずた(潮騒)」
  「初めからその―を避けてお父さんと呼ばせてゐる(もめん随筆)」
  「どうも軽佻だ。―だ。(何処へ・入江のほとり)」
  「らしからぬ―な艶笑が張りついている(この女)」