2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ずけり

だから荒野 著 桐野夏生毎日新聞社 2013/9/25 発行 出ましたね、課長の「ずけり」が 【ずけり】 遠慮なくはっきりものを言うさま。ずばり

遡行

だから荒野 著 桐野夏生毎日新聞社 2013/9/25 発行 でも、時を遡行することはできない。 【遡行】そこう 流れを上流にさかのぼっていくこと

武運長久

花や咲く咲く 著 あさのあつこ実業之日本社 2013/8/15 発行 戦地の兵隊さんたちのご無事と武運長久を心から祈っています 【武運長久】ぶうんちょうきゅう 武人としての命運が長く続くこと。また、兵がいつまでも無事なこと

緘黙

花や咲く咲く 著 あさのあつこ実業之日本社 2013/8/15 発行 さらにしゃべらなくなり、ほとんど緘黙に近い状態になっていた 【緘黙】かんもく 口を閉ざしなにも言わないこと。押し黙ること 「或る一事に―を守ろうとする(黒死館殺人事件)」

翩翻

花や咲く咲く 著 あさのあつこ実業之日本社 2013/8/15 発行 翩翻と翻る日章旗のもと、揺るぎない楽土が現れるのだ 【翩翻】へんぽん 旗などが風に揺れ動くさま

湧水

花や咲く咲く 著 あさのあつこ実業之日本社 2013/8/15 発行 水が入っていた。裏山の湧水だ。 【湧水】ゆうすい 地中から自然に水がわき出ること、その水。わきみず

啼声

花や咲く咲く 著 あさのあつこ実業之日本社 2013/8/15 発行 そこに、さらに不如帰の啼声が加わった 【啼声】ていせい なきごえ

遡上

金色機械 著 恒川光太郎文芸春秋 2013/10/10 発行 村はずれの川を遡上すると、翡翠色の淵が次々にでてくる。 【遡上】そじょう 流れをさかのぼっていくこと 「彼の肉体を―していく(ピカルディの薔薇)」

広漠

金色機械 著 恒川光太郎文芸春秋 2013/10/10 発行 手のひらは、それと異なる、広漠とした感覚を得ていた 【広漠】こうばく 広々として果てしないさま

刀剣

金色機械 著 恒川光太郎文芸春秋 2013/10/10 発行 時としてとても危険で、刀剣に等しきもの 【刀剣】とうけん 刀や剣の総称

濫費

晴れたり曇ったり 著 川上弘美 講談社 2013/7/30 発行 それはつまり、ものすごく単純に言ってしまえば、自然の濫費につながる 【濫費・乱費】らんぴ 計画なくむやみと費やすこと 「情熱をこんなに―されて(きりぎりす)」 「惜しい惜しい生命の―だった(地上…

精進潔斎

晴れたり曇ったり 著 川上弘美 講談社 2013/7/30 発行 週の前半から、なんとなく精進潔斎の気分 【精進潔斎】しょうじんけっさい 肉食を断ち、行いを慎んで身を清めること。「―して祈願する」

盲愛

晴れたり曇ったり 著 川上弘美 講談社 2013/7/30 発行 子供をやたらに盲愛する少々おバカな母親の名です。 【盲愛】もうあい 盲目的に愛すること、その愛情。溺愛

自足

潮騒 著 三島由紀夫1954年発行 ふしぎな自足感は彼を離れなかった。夕方沖を走る白い貨物船の影が 【自足】じそく ・自分のおかれた状況に満足すること 「―と自負の感情が滾々と湧いて(地上)」 ・必要な物を自分で間に合わせること。「自給―」 「孤立して…

大兵

潮騒 著 三島由紀夫1954年発行 大兵で力自慢であるが、人間は大人しい。 【大兵】だいひょう ・体が大きいこと、さま、人 ・弓を引く力が強いこと、人。精兵(せいびょう)

飢渇

潮騒 著 三島由紀夫1954年発行 彼女の乳房は、愛の飢渇も生活の労苦も知らないかのように 【飢渇】きかつ 飢えと渇き。特に、飲食物が欠乏すること

無辜

潮騒 著 三島由紀夫1954年発行 照吉に会って息子の無辜を訴え、真情を披歴して、二人を添わせてやることだ 【無辜】むこ 罪のないこと、人 「―のおせっかいを巻き込んだ(カソウスキの行方)」 「―の市民(夜の淵をひと廻り)」

観天望気

潮騒 著 三島由紀夫1954年発行 望天観気のおどろくべき正確さ、漁撈と航海に関する無比の経験、村の歴史と伝統についての高い自負とは 【観天望気】かんてんぼうき 雲や風などを観察して、経験をもとに天気を予想すること

広庭

潮騒 著 三島由紀夫1954年発行 桜並木にかこまれた小学校の広庭を抜けた 【広庭】ひろにわ ・玄関先の広い庭。単に、広い庭 ・家の中の土間

浄福

潮騒 著 三島由紀夫1954年発行 この感情にはいつまでも終わらない浄福があった 【浄福】じょうふく 清らかな幸福。仏教を信じることによって受ける幸福 「最高―の瞬間だ(黒死館殺人事件)」

落莫

潮騒 著 三島由紀夫1954年発行 窓枠もない広い窓が、落莫と囲んでいる海があった 【落莫】らくばく もの寂しいさま。寂寞 「私自身の―を顧みた時(美しき町・西班牙犬の家 他六篇)」

論難

潮騒 著 三島由紀夫1954年発行 ヴェルレエヌの詩句と称するものが一同の論難の的になった 【論難】ろんなん 相手の誤りや不正を論じ、非難すること。「―を加える」「―する」

帆翔

潮騒 著 三島由紀夫1954年発行 急に空中であとずさりして、帆翔に移ったりした 【帆翔】はんしょう 鳥が翼をひろげたまま風に乗って飛ぶこと

狭窄

潮騒 著 三島由紀夫1954年発行 伊勢海と太平洋をつなぐこの狭窄な海門は、風のある日には 【狭窄】きょうさく すぼまっていて狭いこと、さま。「―な海峡」「視野―」

一双

潮騒 著 三島由紀夫1954年発行 石段を昇って、一双の石の唐獅子に戍られた鳥居のところで見返ると 【一双】いっそう 二つで一組となすもの。一対