2012-08-21から1日間の記事一覧

すがれる

金閣寺 著 三島由紀夫 1956年発行 菊のすがれている素朴な小庭がある 【すがれる】 ・草木などが盛りの季節をすぎて枯れはじめる ・人が盛りをすぎて衰えはじめる ・物が古びる ・香が燃え尽きる

しののめ

金閣寺 著 三島由紀夫 1956年発行 しののめの仄白い砂利道の上に私と箒が動いている 【東雲】しののめ 東の空明るくなってきたころ。夜明け。あけぼの

黙過

金閣寺 著 三島由紀夫 1956年発行 咎めたり邪魔したりしないで、黙過してくれるのだろうか? 【黙過】もっか 知りながら、黙って見過ごすこと。「―しがたいミス」 「花にまで累がおよぶのを―はできない(夜の淵をひと廻り)」

おのがじし

金閣寺 著 三島由紀夫 1956年発行 打ち捨てられながら、おのがじし未来を夢みているように見えたからだ。 【己が自】おのがじし それぞれに、めいめいに 「じつは彼らは―、この女そのものに(うつろ舟)」