2012-08-26から1日間の記事一覧

端境期

紀ノ川 著 有吉佐和子 1959年 発行 いくら端境期やいうたて、長福院の奥さんが麦混ぜた御膳とってなさるらて 【端境期】はざかいき 新米と古米が入れ替わる時期。転じて、物事が入れ替わる時期をいう 「老人と中年のちょうど―の年齢で(ラザロ・ラザロ)」

孤影

紀ノ川 著 有吉佐和子 1959年 発行 男の傍に立たない女には、強さにも賢さにもわびしい孤影がついて離れないものだと 【孤影】こえい 独りぼっちで、もの寂しそうに見える姿 「そこだけが―を風にさらして(うつろ舟)」

倉皇

紀ノ川 著 有吉佐和子 1959年 発行 歌絵と友一に守られて蒼惶として真砂町の家に戻った花は、玄関に迎えに出た書生に 【倉皇】そうこう 慌てふためくさま。落ち着かないさま。あわただしいさま 「竹さんは―、今、山を下って行った(暗夜航路)」 「身体を―と…

白皙

紀ノ川 著 有吉佐和子 1959年 発行 招いてみたところ、白皙の美男で如何にも秀才然としているのが多少気障に見えなくもなかったが 【白皙】はくせき 肌の色が白いこと