2012-09-30から1日間の記事一覧

追白

小僧の神様 城の崎にて 著 志賀直哉 1917年〜 そして手紙の追白にどうか電話は今後掛けて下さらないようにと書いてあった。 【追白】ついはく 手紙などで、本文の後にさらに書き加える文章。追伸。追って書き

沛然

花物語 著 古屋信子 1916年〜 空は次第に仄暗く、沛然たる雨はやがて、閉め切った車の窓から吹き入って席を濡らすほどであった 【沛然】はいぜん 雨が勢いよく降るさま。「―として驟雨が来る」 「大雨が一しきり―として降り(真珠夫人)」

芳紀

花物語 著 古屋信子 1916年〜 彼女その時、芳紀まさに八歳、尋常の一年生、彼女の声高くあげて助けを訴えたというのは 【芳紀】ほうき 女性の若く美しい年頃 「―二十四歳の画かきのお嬢さん(十蘭レトリカ)」 「―十八歳のたいへんな美女で(嘔吐)」

似気ない

花物語 著 古屋信子 1916年〜 彼女には年頃に似気ない苦労が、その肩に載せられてしまったのだ。寂しい彼女! 【似気無い】にげない ふさわしくない。似つかわしくない