2013-08-28から1日間の記事一覧

耳立つ

春の雪 著 三島由紀夫 1965年発行 あんなに庭いちめんの虫の音が、耳立ってきこえたことはない 【耳立つ】みみだつ ・その音が特に耳につく。耳障りに聞こえる ・聞いて心にとめる。耳にとまる

死苦

春の雪 著 三島由紀夫 1965年発行 友の死苦をさえ看過せねばならぬということ 【死苦】しく 死ぬ時の苦しみ。死ぬような苦しみ

小濁り/細濁り

春の雪 著 三島由紀夫 1965年発行 湧き起る水底の砂のような、細濁りがさすのをいやに思った。 【小濁り/細濁り】ささにごり 水がわずかに濁ること 「小さいながら―もないほどに手入れがゆきとどき(影を買う店)」

万巻

春の雪 著 三島由紀夫 1965年発行 本を読みすぎるわけでもないのに、万巻の書を読み疲れたような顔を 【万巻】ばんかん 多くの書物、巻物。「―の書」 「博士みたいに、まさか、―の書を読んだわけでは(きりぎりす)」 「與次郎が遺した―の書物を(本にだって…