2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

妄執

ネオカル日和 著 辻村深月 毎日新聞社 2011/11/25 発行 物語は病床の彼女を間に置きながら、源氏への妄執に駆られて葵上に取り憑いた六条御息所の生霊と、 【妄執】もうしゅう 迷い、深く執着すること 「パラノイアックな―に憑かれていた(夜の淵をひと廻り…

燐光

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 墓堀人は全身から青白い燐光を発していた。 【燐光】 物質が光を発する現象。またはその光。

蚊柱

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 道は曲がりくねり、ところどころに蚊柱ができている。 【蚊柱】 蚊の群れが飛び、柱のように見えるもの。夏の夕暮れにできやすい。

川漁

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 それは川漁か何かの別の人だよ。 【川漁・川猟】かわりょう 川で魚介類を捕ること

樹林帯

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 樹林帯を抜けると、森を見渡す高台にでた。 【樹林帯】 堤防の崩壊を防ぐ働きをする、木本植物が密に生えている群落

丘陵

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 橋の向こうには丘陵が続き、その先は樹海だった。 【丘陵】きゅうりょう 小さな山やなだらかな起伏が続く地形 「波は、段々と―のようなうねりに変わって(小さき者へ 生れ出ずる悩み)」

拝謁

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 一つは、今や自分の守護神ともなった鼬神に拝謁することだ。 【拝謁】はいえつ 目上の人に会うことをへりくだっていう文章語。

罠猟

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 友人の公務員兼罠猟師が遊びにきて、鹿がかかったので、と肉をお裾わけしてくれたのだ。 【罠猟】わなりょう 様々なわなを用いて行う狩猟。特殊な罠を仕掛けるには、わな猟の免許が必要

避寒

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 南半球は夏と冬が逆で、避寒に最適だからね。円高のときなんか特に。 【避寒】ひかん 冬の寒さを避け、暖かい土地へ一時的にうつること

限界集落

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 一番近い集落は四キロ先で、ほとんど限界集落に近い。 【限界集落】 人口の半分以上が高齢者となり、冠婚葬祭などの社会的な共同作業が困難になった集落。

無辜

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 無辜の人々が死に続け、その殺人者の名前を密かに知っている――。名前だけでなく、声も、肌も、知っている。それがどんな気分か、 【無辜】むこ 罪のないこと・者

周縁

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 つまり奴らにとって獲物の多い場所の周縁を、周回しているのかもしれません。 【周縁】しゅうえん もののまわり。ふち。周辺 「八角をなす各―からは(抒情的恐怖群)」

他罰的

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 元妻は度を越した他罰的な人間であり、自分の不幸の原因は全て私にあるのだと言い張っていた。 【他罰的】 思い通りにいかない時、他人や状況などのせいにしようとする傾向。外罰的。他責的

口を糊する

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 寺社の方や御家人たちに教えたり、鎌倉に招かれた栄人の通訳をしたりして、口を糊していました。 【口を糊する・口に糊する】 何とか暮らしをたてること。糊口(ここう)

仙界

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 何も考えなくてよい静かな暮らしだ。何も悩まなくてよい仙界の暮らしだ。平穏を手に入れろ。 【仙界】せんかい 仙人が住むとされる場所。俗界を離れた静かで清浄な土地。仙境

隠棲

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 我らは山河をさすらい、密やかな隠棲を求める。 【隠棲】いんせい 世俗を離れ、ひっそりと暮らすこと。

故国

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 俺は恩人である陳さんを殺した憎むべき国の一員になり、そして、己の故国を破壊する手伝いをしている。 【故国】ここく ・自分の生まれ育った国。祖国 ・自分の生まれ育った土地。ふるさと

版図

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 全世界を手中に入れんと版図を広げ続ける蒙古の帝国は、その当時、既に高麗を服属させていた。 【版図】はんと 一国の領土、勢力範囲。

木地師

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 良い材木を求めて全国の山を歩く木地師たちは、夏から秋にかけて姿を現す。 【木地師】きじし 木材で椀や盆の素地をつくる職人。木地屋

還俗

金色の獣、彼方に向かう 著 恒川光太郎 双葉社 2011/11/20 発行 もとは鎌倉で僧侶をしていたが、還俗して十年以上たつ。 【還俗】げんぞく 出家したものが、俗人に戻ること。復飾。法師がえり 「折角の―も頗る甲斐がない(みみずのたはこと 上)」 「嗣ぐこ…