2011-01-01から1年間の記事一覧

胆力

銀色の絆 著 雫井脩介 PHP研究所 2011/11/25 発行 おせっかいなだけに見えていたこのお母さんの胆力のようなものに感心する気持ちも湧いてきた。 【胆力】たんりょく 物怖じをしない精神力。物事に動じない気力。「―が必要、―を養え」 「問いただせなかった…

大器

銀色の絆 著 雫井脩介 PHP研究所 2011/11/25 発行 諒子先生のところには小織ちゃんの二つ下ですけど早くから大器と言われる大塚聖奈ちゃんがいます。 【大器】たいき ・大きな入れ物 ・人並みはずれた才能や器量。またはそれを持つ人物

悲憤

銀色の絆 著 雫井脩介 PHP研究所 2011/11/25 発行 聡子はそんな言葉で梨津子の悲憤をなだめようとした。 【悲憤】ひふん かなしみ、いきどおること 「両親の―も相当なもの(ヒポクラテスの誓い)」

夫唱婦随

ゲゲゲの女房 著 武良布枝 実業之日本社 2008/3/11 発行 私たちのような夫唱婦随の夫婦は、いまでは珍しくなってしまいました。 【夫唱婦随】ふしょうふずい 夫が言い出し、妻がそれに従うこと。夫婦仲が大変良いこと 「どうも―の思想を後世強引に盛りこんだ…

禍福は糾える縄の如し

ゲゲゲの女房 著 武良布枝 実業之日本社 2008/3/11 発行 八月と九月には各一体ずつ盗まれてしまったのですが、禍福はあざなえる縄の如しということわざどおり 【禍福は糾える縄の如し】かふくはあざなえるなわのごとし 幸福と不幸はよりあわせた縄のように表…

夭逝

ゲゲゲの女房 著 武良布枝 実業之日本社 2008/3/11 発行 水木はときどき夭逝された他のマンガ家の話をするようになりました。 【夭逝】ようせい 若くして世を去ること。夭折(ようせつ)。若死に。早世(そうせい)。夭死 「この息子の―は彼に恐ろしい打撃を…

飄然

ゲゲゲの女房 著 武良布枝 実業之日本社 2008/3/11 発行 水木もあわててアパートをさがしたようです。つげさんは飄然としていました。 【飄然】ひょうぜん ・世事を気にせずのんきな様子。飄乎 ・ふらりとやって来たり、立ち去ったりする様子。飄乎

瞥見

ゲゲゲの女房 著 武良布枝 実業之日本社 2008/3/11 発行 パーティーの席などで何度か瞥見しました。 【瞥見】べっけん ちらと見ること。ざっと見ること。一瞥 「霧の中に、チラチラと時折、―するものは(真珠夫人)」

アーチ窓

ゲゲゲの女房 著 武良布枝 実業之日本社 2008/3/11 発行 中に入ると、きれいなステンドグラスのアーチ窓までありました。 【アーチ窓】 上部がアーチ状に曲線を描いている窓

列柱

ゲゲゲの女房 著 武良布枝 実業之日本社 2008/3/11 発行 正面玄関の柱はギリシャ神殿の列柱のような感じで、 【列柱】れっちゅう 立ち並んだ何本もの柱

門前の小僧

ゲゲゲの女房 著 武良布枝 実業之日本社 2008/3/11 発行 水木は結婚当初からゲーテの気に入った言葉を紙に書いて、壁にはっていました。それで私もいつしか門前の小僧のように、そのフレーズを覚えてしまいました。 【門前の小僧習わぬ経を読む】もんぜんの…

女丈夫

ゲゲゲの女房 著 武良布枝 実業之日本社 2008/3/11 発行 若いときに祖父を失ってから女丈夫としてずっと家を切り盛りしてきた祖母、 【女丈夫】じょじょうふ 気性が強く、しっかりとしている女性。女傑

万緑

ゲゲゲの女房 著 武良布枝 実業之日本社 2008/3/11 発行 春には新緑、夏には万緑、秋には紅葉、冬には雪で真っ白な美しい姿を見せてくれます。 【万緑】ばんりょく 見渡す限りの草木が緑色であること。(季)夏

埋め草

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 大きな記事ではないだろう。うっかり見逃すような埋め草記事で、報じながらどこか眉唾ものであることを匂わせている。 【埋め草】うめくさ 空いたところや欠けた部分を補うもの。

顕現

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 きっと君の願望が顕現したものだ。ほんの一瞬だったかもしれないが、 【顕現】けんげん はっきりと姿を現すこと

仕舞い湯

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 この長い一日は、銭湯の仕舞い湯と共に終わりに差し掛かっているはずであった。 【仕舞い湯】しまいゆ たいていが入浴し終わった、最後のころの湯。仕舞い風呂 「いつもの口癖で、年寄りは―さ、…

慰撫

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 馴れ馴れしい水にあたかも「お帰り、お帰り」と慰撫されるような―。 【慰撫】いぶ なだめ、いたわること

無辺際

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 宙に浮遊して周囲に風が渦巻き始めた。無重力である。シューイは黄金の闇の無辺際。いっさいは無。 【無辺際】むへんさい 広く、果てがないこと。限りがないこと。無限。無辺 「意識の空間を―に…

彼我

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 互いの仮面を引っぺがして彼我の境界線を否応なく消してみせた。 【彼我】ひが 他人と自分。かれとわれ。「彼我の差を埋める」 「―ともに興行をやめては何もならないと認識して(一の糸)」 「―…

一幅の絵

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 これがなかなかどうして、それなりに幽玄な一幅の絵になっている。 【一幅の絵のような】 掛け軸に描かれた絵のように美しい景色に対する言い回し。「―を見ているような見事な景色だ」

哄笑

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 カッカッカと哄笑と共に彼は私と化し、私をアノウエ君呼ばわりしていかにも愉快そうである。 【哄笑】こうしょう 大口を開け、大声で笑うこと 「深刻な場面で―を巻き起こす(壺中の回廊)」 「柏…

天気雨

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 地上に出ると天気雨が降っており、ゆるいシャワーのような手応えのない、しかし確実にこちらの身を濡らす雨である。 【天気雨】 晴天時に雨がふっている状態。狐の嫁入り。 ちなみに「天泣(てん…

サボタージュ

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 どうにもそういったことが面倒くさい。この手のサボタージュが最近ままある。 【サボタージュ】 ・破壊活動 ・なまけること ここでは、怠ける・サボるの意で使われているようです

惜別

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 それまでの縄張りから切り離され、「じゃあ」と惜別の声を背中で聞く日があった。 【惜別】せきべつ 別れをおしむこと。「―の情」 「しかし―のとき(本にだって雄と雌があります)」

荒涼

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 主役がいなくなると、この絵に描かれた世界はおそろしく荒涼としている。 【荒涼】こうりょう 荒れ果てて、ものさびしいさま

事物

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 こうした事物が脳裏にめぐらされる中、 【事物】じぶつ さまざまな物、事 「物事」が事象に重点を置いてるのに対して、「事物」は主に物に着目した言い回し

かき曇る

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 ルネッサンスの象徴の如き青空がかき曇るのはいかにも不吉である。 【掻き曇る】かきくもる 突然空が曇り、暗くなること

さかしま

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 五十年というのは一言で済まされない時間の塊なのであろう。さかしまに言えば、 【さかしま】 ・逆さま、さかさ ・道理にそむくこと。「―な考えを持つ」+

少しく

モナ・リザの背中 著 吉田篤弘 中央公論新社 2011/10/25 発行 体の軋む音が聞こえて少しく頭へ血がのぼり、それで次第に意識が明確になってくれば 【少しく】すこしく すこしばかり わずかに

広汎

異国のおじさんを伴う 著 森絵都 文芸春秋 2011/10/15 発行 それを思うと、人間生活の広汎さに眩みそうになる。人間とはかくも多様で、そして呑気なものである。 【広汎】こうはん 広範。広く行き渡っていること。「―な知識」「―にわたる活動」